うおのめ・たこ
「うおのめ」と「たこ」は名称が違うだけでどちらも一緒と思い込んでいる方もいらっしゃるかと思います。
確かに、皮膚の角質が厚みを増し硬くなってしまう皮膚病の一種であるという点においては同じ物ですが、大きな相違点があいます。
両者の特徴は皮膚に対する圧迫や摩擦が頻繁に繰り返される事で、皮膚は防衛反応が働き、角質がどんどん厚くなっていきます。
「たこ」は皮膚表面が固くなるだけなので痛みはほとんどなく、むしろ感覚が鈍くなっている事の方が多いです。
一方、「うおのめ」は皮膚の表面が厚く固くなるのではなく、真皮内(皮膚の内側)に向かってくさび形に厚く固くなり、やがて芯となります。
そうすると、くさび型に変形したこの芯が、痛みを感じ取る神経に達するため痛みを感じます。
つまり、外部からの刺激を受けると痛みが伴うのが「うおのめ」で、特に痛みのない硬い皮膚の盛り上がりが「たこ」です。
うおのめ、たこになりやすい人
- 冷え性の人、歩き方が悪く局所に体重のかかる人
- 立ち仕事や歩くことが多い人
- 靴のサイズがあっていない人
- つま先の細いヒールや靴を履いている人
- 扁平足、先天性の角化異常の人
治療法
原因となる外部刺激を避け、厚くなった角質を削り取る処置を行います。
事前に病変部の大きさに合わせて切ったスピール膏を3日貼付(丈夫なテープでしっかり固定、そのまま入浴可)。
その後、来院して頂き、貼った部分の皮膚がふやけて柔らかく切り易くなっているので、カンナ型のカッター、メスやハサミ、皮膚グラインダーを用いて切削します。
再発予防に角質溶解剤を外用して頂きます。